何度でも立ち返るもの。
ブラックスワンを観る。
なかなかしんどい映画でした。心理的圧迫感が強くて。。よく作られている。
ただ終わりが惜しい。
才能が開花し、狂気を孕んだ天才として以後あって欲しいと思った。
あの終わりでは能力は水準を越えているものの、
ただの生真面目な才人が結局壁を超えることが出来なかった話にしかならないような。。
そのような話なんだといわれてしまえばそれでだけど。
そして、天才というものはあのシーンで確かに死んで、
なおかつそこから何度でも立ち返るものなんだと。
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2011年05月23日 02:12 | 評 (0)
森の深さはどれくらい。
―信じていれば怖れを知らず一人歩けると知った(cocco 樹海の糸)
白い世界。
フルカラーだけど白い光がすべての色を奪っている。
ホワイトアウト。そんな感じ。
死者の世界は一面の雪景色のように、静謐で白いのかもしれない。
「ノルウェイの森」を観た。
圧倒的に美しい映像。切り取った画面がすべて絵になる。
アップからの引きがのカメラワークが実にすばらしかった。
映画は小説とは全く別物だろう。
観る前はそう思っていた。
「ノルウェイの森」そのものだった。
原作はハードカバーで一回、文庫で一回。
それぞれ出版されたときに読んでいる。だいぶ、昔の話なので、正直、うろ覚えに近いのだけど、観ているうちに、次々と記憶が呼び起こされて驚く。
「キッチン」を観たときにも感じたのだが、
外国人監督の方が原作のエッセンスを抜き出すことに長けているのだろうか。
英訳(あるいは翻訳)で読んでるからだろうか。
本当に外してはいけないところを確実に織り込んでいる。
村上春樹作品の中で「ノルウェイの森」は嫌いな作品なのだけど、
もしかしたら「とても怖い」から嫌いなのかもしれない。
強く、とても強く、死の影を、映画を観て感じた。死の影。
「生の高まりの裏側で、死もまたその高まりをみせている」と。
直接的に死者が現れていた「ダンス・ダンス・ダンス」よりも死の気配が濃厚なのではないかと、今になって思う。
もう一度、読み返す。怖い話を。
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2010年12月31日 16:41 | 評 (0)